国民年金には、加入する立場により、1号、2号、3号と3つの種類に分けられています。
そのうちの2号に関しては「厚生年金加入者」となりますので、明確に区別ができますが、1号と3号に関しては、少々似ている部分がありますので分かりにくくなっています。
特に3号については、勘違いされている方が大勢いらっしゃりますので、今回は国民年金の1号と3号の違いについて説明したいと思います。
スポンサーリンク
国民年金の1号と3号の違いは何か
国民年金の1号と3号の違いは、加入している立場の違いです。
1号、3号に加えて2号という厚生年金の加入者の区分もあります。
この2号の方に扶養されている配偶者(配偶者ですので、男女関係ありません)が、3号となります。
そして、2号にも3号にも該当しない人が、1号という立場になります。
3号制度は、昭和61年に行われた年金改革から発足した新制度です。
男女平等がうたわれたこの改革で、女性の年金権確保のために作られました。
当時は、バブルで景気が良かった時代ですので政治家も無茶をしたものです。
その無茶とは・・・
国民年金の1号と3号の大きな違いは保険料
国民年金1号の方は毎月保険料を納付する必要があります。
収入が少ないようであれば、免除制度も用意されていますが、基本は納付です。
しかし、3号は保険料の納付の必要がありません。
「配偶者の保険料に含まれている、又は配偶者と一緒に払っている」
と思っている方もいらっしゃいますが、それは間違いです。
確かに3号の保険料負担分は、全体で支えているという建前ですが、「配偶者の~」と考えるのであれば、厚生年金の保険料額表に配偶者の有・無の枠があっていいはずです。
しかし、そのような枠は存在しません。
ここは勘違いされている方が多い部分ですので、覚えておきましょう。
スポンサーリンク
3号は国民年金を1円も払わないまま年金を貰うことができます
少々強引な言い方ですが、極端にいうとこうなります。
3号は国民年金保険料を自分で負担することはありません。
ですが、3号の立場で加入していた期間は、納付済とカウントされていきます。
年金を受け取るために必要な、「10年」という掛ける年数にも入ります。
極論、20歳から60歳までずっと3号だった人は、保険料を1円も払うことなく満額の年金を貰うことができます。
その年金額は、制度全体から拠出されることになります。
その分が本来の払うべき保険料に上乗せされていると考えてもいいのかもしれません。
ちょっと、納得いかない方もいると思いますが、3号の方々は2号(厚生年金を掛けている人)が安心して仕事ができるように、家庭を支えるというお金では表現できない苦労をしていると考えてみてはどうでしょうか?
まとめ
国民年金の1号と3号の違いは、加入している立場の違いです。
保険料を掛ける必要がある、ないと区別してもよいかもしれません。
特に3号については制度が発足してから、30年以上経っているのですが、勘違いされていらっしゃる方も多いです。
正しい知識を身に付けておきましょう。
スポンサーリンク