国民年金制度は、加入する立場により、1号、2号、3号と分けられています。

3号はよく聞く言葉だと思いますし、1号も保険料を払っている人と認識している方も多いと思います。

もう1つの聞きなれない、国民年金2号被保険者とは何か。

どんな存在なのかを説明していきます。

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国民年金2号被保険者とは何か

国民年金2号被保険者とは、厚生年金被保険者のことです。

単純に、厚生年金を掛けている人のことを指します。

「だったら、2号なんて紛らわしい呼び方するな」と言われそうですが、理由もあります。

日本の年金制度は、2階建てとよく言われます。

1階が国民年金で、2階が厚生年金です。

これらの年金を貰う時を考えます。

1階は国民年金です。

1号被保険者が払う保険料を1ヶ月と考えて、20歳から60歳までどれだけの月数年金を掛けたかで計算されます。

2階は、掛けた保険料の金額によって、金額が決定します。

厚生年金を掛けるということは、払った回数と保険料分が将来の年金に反映されていくことになります。

これにより、国民年金も掛けているとみなされ、2号被保険者という立場となります。

厚生年金保険料が国民年金保険料よりも低い?

給与明細を見ると、現在の国民年金の月額保険料16,340円(平成30年度)よりも厚生年金保険料が低い方がいると思います。

それでも、国民年金の保険料を1ヶ月納めたことになりますし、前述の2階部分となるところも加算されることになります。

なぜかと言いますと、労使折半、事業主が半分払ってくれているからです。

現在、厚生年金の一番安い保険料の掛け金が8,052円(事業主が年金機構に納めるその方の保険料はその倍の16,104円)となり、制度的に矛盾が生じていますが、基本は事業主の負担分を合わせると、国民年金の1ヶ月分の保険料を上回る金額となります。

2号被保険者の掛ける金額は、1号被保険者に比べれば安いことがあるかもしれませんが、同じ金額を事業主が負担するため、最終的な支払金額は国民年金の1ヶ月分以上を納めている計算になります。

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なぜ、厚生年金保険料のほうが安くなっているのか

予想でしかありませんが、この背景には国民年金の未納解消があるのかもしれません。

金額が逆転しているのは、一番の最低のライン、給与として月額93,000円以下の方です。

この給与となると、パートやバイトで厚生年金に入っている方々と思われます。

現在、厚生年金の適用拡大ということで、パート、アルバイトもある程度働くのであれば、厚生年金に加入することが義務づけられています。

厚生年金に加入すれば、納付の義務を負うのは事業主となります。

国民年金からも喪失し、「未納」というものがなくなります。

収入があり、全額免除に該当もせず、下手に未納になられるよりは、厚生年金に加入してもらって、国民年金の未納率を解消しようという考えがあるのかもしれませんね。

まとめ

国民年金の2号被保険者とは、厚生年金の加入者のことを言います。

厚生年金を掛けている人は、同時に国民年金を掛けていることにもなるため、このように呼ばれています。

2号は厚生年金、3号は2号の配偶者、1号はそれ以外と覚えると分かりやすいかもしれません。

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